『Future Lions』は国際的なクリエイティブエージェンシーAKQA主催による世界中の学生を対象としたアイディアコンペです。
今年は「5年前には実現不可能だった形で広告アイディアを展開させる」という課題でした。
日本から参加した慶応、早稲田、東工大の学生チームが日本人として初めてFuture Lionを受賞しました。
この日本チームのアイデアである「awaken by Amazon」は、インドの識字率をamazonを通じて解決しようとするものです。
動画がとても分かりやすい形で紹介されています。
awaken by Amazon
世界で文字を読み書き出来ない人は、7億8000万人います。
Amazonが現在Eコマース市場の参入を試みているインドでも3億人の人々が読み書きできません。
識字率が低い原因の一つとして、本が少ないということが挙げられるます。
一方、先進国には「いつか読むかもしれない」眠ったままの本がたくさんあります。
そこで、awaken by Amazonのアイデアです。
いつもどおりAmazonで買い物をすると、いつもと違うダンボールに入って商品が届きます。
ダンボールに書いてある手順に従って、このダンボールに読まなくなった本を入れ、発送します。
すると、送った本と引き換えに、その本の電子書籍のデータが届きます。
こうして、本を手放すことなく、本棚を整理することができます。
その頃、送った本はアマゾンのステッカーを貼ったのち、
インドの寺院や、図書館に送られます。
子どもたちは無料で本を読むことができます。
そして、アマゾン印の本がインドに溢れて、book=Amazonのイメージが子どもたちに根付きます。
あなたが電子書籍で本を読む時、子どもたちは、あなたの本で文字を学ぶでしょう。
本を送る代わりに電子書籍を受け取り、送られた本はインドの識字率を向上させ、Amazonを本の代名詞にするでしょう。
電子書籍が普及したからこそのアイデア
このアイデアはKindleのような電子書籍が出てきたからこそ実現可能になったアイデアです。
Amazonは先進国からの本をインドに送る際に郵送の費用などが発生しますが、そのコストはBook=Amazonというシェアへの先行投資にしてくれという事ですね。
・本を提供した人は電子書籍データが貰えるので本棚が整理できる。
・インドの子どもたちは無料で本を手に入れることができる。
・Amazonはインドでのシェアを手に入れることができる。
本を無駄にしないアイデアですね。素敵です。
ただ、一点気になるのは日本の場合だと、本が日本語なので提供できる先の国が無いということでしょうか…。
このawaken by Amazonを考えたのが日本人なのに、このアイデアに参加しにくいのは何か悲しいですね。
この動画はコチラです。とても素敵な作りになっています。
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